こんにちは。

今日は、子宮頸がんについての説明です。

<婦人科で扱うがんの種類>

子宮頸がんの説明をする前に、まずは婦人科で扱うがんの種類について説明します。

まずは木を見る前に林を見るですね。

 

婦人科で扱う臓器は「子宮と卵巣のみ」です。

 

〈子宮とは〉

子宮とは妊娠時に体内で胎児を育てるときの入れ物となる器官です。

子宮は、縦7cm、横約4cm、重さ約50gでちょうど鶏卵くらいの大きさ。

形状は、20〜40代くらいの場合、洋梨を逆さにしたようなイメージ。

通常は下腹部の骨盤に囲まれて守られ、左右3対6本の丈夫な靱帯によって、骨盤底の中央に浮かんだように固定されている。

〈卵巣とは〉

卵子を作り出す生殖器官。

機能としては、卵子の素になる卵細胞を維持・成熟させ、その後放出する卵子を育てる役割の他に、妊娠に備えて子宮をコントロールするする2種類の女性ホルモンを卵胞から分泌する役割を持っている。

子宮の両側にある親指大位のアーモンドのような形をしている。

 

〈細かく部位の説明をすると〉

子宮は大きく2つに分けることができ、下1/3を子宮頸部、上2/3を子宮体部とよぶ。また、膣と子宮頸部は繋がっていて、膣の一番奥に見える部分を子宮膣部といい、子宮膣部には外子宮口と呼ばれる子宮の入口が見えます。その先を子宮頚管、内子宮口、子宮腔へと続く構造になっています。

子宮体部は子宮内膜〜子宮腔、子宮底までとなります。

卵巣は子宮体部の左右に連結しています。また、細い管状の卵管が、子宮体部から伸びています。

 

〈がんの種類〉

大まかに分かれて“子宮がん”と“卵巣がん”があります。

そして、その中の子宮がんの中に”子宮体がん“と”子宮頸がん“があります。

更に子宮頸がんの中に、”扁平上皮がん“と”腺がん“があります。

子宮体がんと子宮頸がんは一つの大きなくくりとして「子宮がん」と言われますが、発症部位、原因、がん細胞の形、病状の進み方、発症しやすい年代などが大きく異なることからまったく異なったがんなので分けて考えます。

卵巣は、病気になっても自覚症状が現れにくいことから「沈黙の臓器」といわれています。

因みに私が羅漢したのは”子宮頸部扁平上皮内がん=子宮頸がん”になります。

発症部位によって名前が変わります。

 

〈それぞれのがんの特徴は?〉

因みに、子宮体がんと子宮頸がんでは異なる点が幾つかあります。

 

そしてここからが「木」の部分。

〈子宮頸がんとは〉

扁平上皮内がん」と「腺がん」があることは先ほどお話した通りです。

〈扁平上皮内がん〉

子宮頚部の膣に近い部分は「扁平上皮」という細胞が10層~15層重なっている。下の方は円形の小さい細胞で、表面に行くほど平べったい形。

扁平上皮は表面をおおって保護する役目がある丈夫な上皮。

〈腺上皮がん〉

扁平上皮のさらに奥の子宮体部につづく部分(頸管)は、「腺上皮」という細長い円柱状の細胞から1層に並んでいます。

 

〈子宮頸がんの原因は?〉

主に性交渉によって感染するHPV(ヒトパピローマウイルス)の高リスク型の感染によって引き起こされる。

実に99%はこの高リスク型HPV型の持続感染が関連していると言われています。

(割合については結構色々な%を見かけます。それでも70~99%の間で高割合なのは変わらず)

高リスク型HPVは粘膜の接触により感染するウィルスで、ほとんど性交渉、性的行為によって感染するのが大部分。

※HPVについてはこちらの記事からどうぞ「ヒトパピローマウイルスとは

〈実際に発症する割合は?〉

通常は異物を排除しようとする「免疫」によって排除、もしくは潜伏させるが、ごく一部の人は排除、潜伏されず感染した状態が続き、前がん病変をつくり、さらにその一部の人に子宮頸がんが発症することがあります。

ハイリスク型HPVに感染しても子宮頸がんを発症するのは全世界で0,15%ほどの割合。

割合のピークは30〜40才代ですが、最近は20才代にも急増しています。

これは性交渉の年齢が早まっているからという声も聞こえますが…もっと、昔の方が早かった気がするのは私だけでしょうか?

〈発症スピードは?〉

高リスク型HPVに感染してから子宮頸がんを発症するまでに数年から十数年かかると言われています。

まれに、例外として進行が早いケースがあります。(HPV16.18型では5年とも)

 

〈子宮頸がんになると何がまずいのか?〉

もし発見が遅くなってしまうと、たとえ命を失うことは避けられても、子宮を失うことになりかねない。

また2016年では部位別がん死亡率として子宮頚部では100万人中4,2人となっています。確率的に言えば0,0000042%。数字を見ると、なんだかな〜。

それでも実際に亡くなられた方がいるのも事実。失礼しました。

※この統計(子宮の項目では)その他にも子宮部位不明も含まれています。

 

私としては一番怖いのが妊娠中に見つかることではないかと思います。

妊娠中に子宮頸がんが見つかった場合は、早期ならばそのまま妊娠・出産をすることが可能です。

ただし、進行の状態によっては、妊娠を諦めなくてはならないことだと思います。

そのような状況にならない為にも、出産を希望し妊活している方達は妊婦検診で受ける前に検査することをお勧めします。

 

〈政府・医療機関では〉

セクシャル・デビューをしたら3年以内または20才になったら子宮頸がん検診を受け始めることを推奨しています。

現在は妊婦検診の初期検査でも子宮頸がん検診を受けられます。

ただし、安易に受けることは私自身あまりおすすめしません。

受けるなら、事前に情報を色々と知って精査した上で受けることをおすすめします。

それと検診結果に慌てて対処して(治療を始める)後悔しないでほしいと思います。

検診を受ける受けないの前に2年に1度の子宮がん検診の通知を自分の体を知り、向き合うタイミングにしてほしいと思います。

〈子宮頸がんが進行した場合は?〉

・性交時や性交後に出血する

(がんでなくても膣が傷つき出血することはありますので一概には言えません。ですがその場合はその日中に収まることが多いようです)

・茶褐色や黒褐色のおりものが増える

・水っぽい〜粘り気のあるおりものが増える

・悪臭のあるおりものがでる

・月経時以外の出血(不正出血)

・下腹部や腰、背骨、下肢の痛みなど

 

〈具体的には?〉

子宮周辺にある膣壁や直腸、膀胱、骨盤壁などに広がっていくと、その部分にも症状があらわれ始めます。

膀胱に浸潤する事で血尿や排尿障害、尿路閉塞など

直腸に浸潤することで血便や腸閉塞など

またがん細胞が神経を圧迫することで、腰や背骨、下腹部、下肢に痛みを感じることもあります。

これらは、必ずなるものではなくその臓器を浸潤することや圧迫することで現れる一例です。

 

私自身は子宮頸がん1b1期になった際にがんによる痛みはありませんでした。(手術による違和感はありました)

あらわれた症状としては水っぽい悪臭のあるおりものだけでした。

ですが、これも円錐切除術を受ける前にはありませんでした。

 

〈子宮頸がんの発症リスクを高める要因〉

喫煙

不特定多数のセックスパートナーがいる

夫などパートナーの性交経験が多い

妊娠・出産経験が多い

クラミジアなどの性感染症にかかっている

ピルを長期間服用している

局所の不衛生

不規則な食生活による栄養不足

子宮頸がん検診を受けていないなど

と、色々な要因が言われていますが…主にがんが発症する原因は「細胞が傷つき細胞が変異すること」と言われています。

そして子宮頸がんでは「皮膚などに傷が出来た際にそこからウィルスに感染すること」が大きな要因の1つとされています。

 

つまり、不衛生状態も性感染症にかかっている状態は細胞が弱っている上に細菌が侵入しやすい状態と言えます。

栄養不足は免疫力の低下などを招く原因とも言われています。

性交渉については1人の人とでも1度でも発症リスクはあるので、これはあくまでもそうなる可能性をはらんでいるという事を理解しなければいけません。

また、喫煙の他にも放射線などによっても変異細胞(がん化)しやすいとも言われています。

 

〈自分で自分を守るために〉

子宮や膣はとてもデリケートで繊細です。

傷ができやすい場所でもあります。

特に膣の奥は子宮頸部です。

 

そこは、男性生殖器が当たる部分でもあります。

そこを当てないでと言って器用に出来る人はいないかと…

 

つまり、大切なのは一時の感情に流されずにきちんと避妊具を使う。

痛みが出そうや分泌液が出にくい時は潤滑剤を使う。

 

きちんと自分の子宮の状態をチェックすることが大切です

(月経の周期によっても炎症しやすい時期があります)。

 

最近はフェムテックというキーワードも注目され始めています。

ぜひ、これを機会に今一度見つめなおしてみませんか?

誰でもない自分自身の為に守ってあげましょう。